数少ない山の手エリア、誇り高き牛込の地
山吹町を含むこの界隈は、古くは「牛込」と呼ばれていたエリア。
江戸時代には、大名や旗本の武家屋敷が立ち並ぶ格式ある山の手でありながら、町屋が並ぶエリアも擁した街が広がっていました。
近代以降も尾崎紅葉や夏目漱石をはじめ、多くの作家や文化人がこの地を愛し、居を構えていたことでも知られています。古くからの住人にとって、牛込地域であることの誇りは特別なものであり、東京でも珍しく地名の改廃が少なく、江戸の町名が今なお多く残されています。

歴史を伝える名園が多く、季節ごとの魅力にあふれるエリア。
神田川の対岸に広がる江戸川橋公園は、明治時代から風光明媚で知られた桜の名所で、春には多くの花見客で賑わいます。
そのすぐ西に位置する「ホテル椿山荘東京」は、上総久留里藩黒田豊前守の下屋敷を山縣有朋が購入したという由緒あるもの。
在りし日を彷彿とさせる名園は、時を超えて現在も人々を魅了し続けています。
そして椿山荘の西に並ぶ「肥後細川庭園」は、細川家下屋敷の庭園を保存した池泉回遊式庭園。
四季折々の風情を身近に感じながら、情緒豊かな暮らしを叶えます。

散策すれば街の多彩な表情を楽しめる点もこの地の魅力。
徒歩圏にある神楽坂は、明治・大正に「山の手の繁華街」として栄えた街。路地へ入れば、古き情緒が醸し出す懐かしい街並みが広がります。
市ヶ谷寄りの区域は、仏政府公式機関アンスティチュ・フランセ東京(旧東京日仏学院)の1952年開校以来、フランス文化が香るエリアに発展。
「リトル・フランス」と呼ばれ、親しまれています。
山吹町近くには、昭和の風情をそのまま残す地蔵通り商店街や、赤城下町や天神町の路地などには隠れ家的なショップが点在。
新旧が交錯する街で自由気ままに過ごす日々が待っています。